生物と無生物のあいだ
福岡伸一さんのベストセラー。
少し前から、書店に平積みになっているのを知っていて、興味をひかれていたのですが、読む時間がないということで、あえて、無視していました。
それが、先週の日曜に、NHK-FMの「トーキング・ウィズ・松尾堂」で福岡さんがゲストに出演されて、めちゃくちゃ好奇心を刺激するお話をされたので、番組が終わるのを待たずに、書店に直行、すぐに読み始めました。
いやあ、面白かった。知的好奇心をいっぱいに刺激されました。
タイトルは、「生物と無生物のあいだ」で、これが、テーマとして背景に流れてはいるのですけれど、全編にわたってこのテーマに絞って講釈するのではなく、それを含んだ広い話題を扱った、エッセイ集です。
「生命とは動的平衡(ダイナミック・イクイリブリアム)にある流れである」
人間の体を構成する分子は、1年前とはすでにすべてが入れ替わっているという。
人間は単なる静的な物体ではないということです。
「生命とは、テレビのような機械(メカニズム)ではない。」
「私たちは遺伝子を一つ失ったマウスに何事も起こらなかったことに落胆するのではなく、何事も起こらなかったことに驚愕すべきなのである。動的な平衡がもつ、やわらかな適応力となめらかな復元力の大きさにこそ感嘆すべきなのだ。
結局、私たちが明らかにできたことは、生命を機械的に、操作的に扱うことの不可能性だったのである。」
エピローグの福岡さんの少年時代の思い出が、とてもロマンチックで心に残ります。
新書で、読み終わって取っておきたいという本は数えるほどしかないのですが、この本は、本棚のスペースをあけて、いつでも読めるようにしておきたいと思います。


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