ワインバーグのシステム変革法(その1)

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anticipatingchange.jpgこの本は会社員時代に、ワインバーグに心酔していた時期に購入し、途中まで読んで、数年間そのままになっていたものです。

原題は、ソフトウェア品質管理 Vol.4、「先を見越した変革」。シリーズの4冊目で、組織としての変革に焦点が当てられています。

中身が濃い本で、要約は不可能なのですが、いつものように抜粋でエッセンスを感じてください。3〜4回に分けて紹介します。

I. 変革の実現をモデル化する

ソフトウェアの管理者は単にソフトウェアを育成するだけではない。同時に、ソフトウェア組織も育成しなければならない。このとき、組織の育成に比べれば、しばしばソフトウェアの育成努力など造作もないように見える。

2.サティアの変革モデル

システムは、外部要因を無視しようとはするが、まったくは無視しきれない。組織はふつう外部要因を排除して、「いままでの状況」に戻ろうとする。というのも、サティアが言うように、
慣れは、つねに快適さより強力である。

3.変革に対する反応

歴史的に、ソフトウェア工学組織において、ほとんどの戦略的な変革計画はうまくいかなかった。ツールは購入されても棚ざらしになった。方法論は何年間も取り組まれた挙句に決して定着しなかった。そこで、ナオミ・カーテンが言う通り次のように一時的流行がやってくる:
人びとは最新かつ最大の一時的流行を信じ込んで、人々が体験すべき変革がとてつもなく大変でめったにうまくいかないのを理解しないで、一時的流行に猪突猛進する。リエンジニアリングが良い(つまりは、悪い)事例である。突然、リエンジニアリングの偉大な導師(グル)たちは、人的要素の問題を過小評価したと尻尾を巻いている次第だ。
これらの事例のいくつかでは、計画がまったくなかった。しかしながら、計画にあったときでさえ、変革に対する個々人の反応が留意されなかった。これが、「予知」(パターン4)組織が変革計画者と変革実線家あるいは変革アーティストの双方を必要とする理由である。

あまりにも性急に速く、多くの変革を組織に押しつける管理者は、加速しようとしているまさにその変革を遅らせてしまう。同時に、もし管理者が「多くの変革を試みよ。そうすればそのうちのいくつかは定着するだろう」という戦略を採用すると、最後にはそれらのいずれも定着しないことを思い知らされる。

第9章 戦術的変革計画

リスクアセスメントはリスク管理ではなく、リスク管理の第一ステップにすぎない。第二ステップはリスク低減計画作業、すなわち予測不可能な環境下で予測可能な結果を得るための計画作業である。

第10章 ソフトウェアエンジニアのように計画する

工学とは」、ある環境下でできるだけ多くを獲得するアートであるから、欲しいものすべては獲得できないときにこそ行使するものなのだ。工学とは、何かをあきらめる代わりに何を獲得するか、それはなぜかについての意識的な意思決定を意味するのである。

ソフトウェア工学管理は一連の選択であって、一連の強制ではない。良いソフトウェア工学管理とは、ベストプラクティス曲線上かその近辺にある。変数間のもっとも望ましい取捨選択(トレードオフ)を表すある地点に留まる能力のことなのである。

誰だろうとどんなグループだろうと、上下に安定したシステムから逸れて作業遂行することは全く不可能だ。システムが不安定だと何でも起こる。見てきたように、管理の仕事はシステムを安定化させることだ。不安定なシステムは管理層に対するバツ印なのである。

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このページは、Hiroshiが2007年9月13日 21:45に書いたブログ記事です。

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