人 イヌにあう
ローレンツの名著、「人 イヌにあう」は若いころ読んだのですが、最近少し再読して発見。
猫の記述もあります。
「イヌとネコを同じように愛し理解しているすべての人びとに、この小さな書物を献げる。」
「これほど本当の意味で家畜化という言葉が似つかわしい家畜はイヌ以外にはない。ところが数千年にわたる人間とのつきあいで、ネコほど変らなかった動物はないのだ。アンゴラネコやペルシャネコ、そしてシャムネコなどのわずかばかりの贅沢な品種をのぞいては、ネコは家畜ではなくまったくの野生動物だという説にも、ある程度の真実がある。完全な自主独立を維持しながら、ネコたちはどこよりもネズミが多いという単純な理由で人の家の内外に居を定めている。イヌのすべての魅力は、その友誼の厚さと、彼が人間と結ぶ精神的な連帯の強さにあるが、ネコが人の心をそそるところは、まさに彼女が、人間と深い関係を結ばず、馬小屋や納屋で狩をしながらもトラやヒョウのように妥協のない独立心を保っている点にあるのだ。ネコは、女主人の足にやさしく体をすりよせたり、暖炉の前で満足そうにのどをならしているときにも、神秘的で遠い存在である。けれども、のどをならしているネコは、私にとっては炉ばたの憩いとひそやかな安息をあらわすシンボルである。ネコのいないわが家は、野原や通りを後を追ってくるイヌのいない生活と同様、私には考えることができない。」
再読したい本のNo.1です。


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